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「んっ……んんっ」

「しっかりと舐めろ。後で苦しい思いをするのはお前だからな」

「んうっ……。ん……んふっ……」

 少女が男の股間に顔を埋め、ぴちゃぴちゃと音を立て、一心不乱に奉仕していた。
 少女は懸命に口を動かしながらも、ちらりちらりとその視線を横に後ろに、そして己が奉仕している男に向け、所在なく動かしている。
 
 少女と男が居るのは、ちょっとした都会であれば何処にでもあるような、何の変哲もないアーケード街の一角にある奥詰まった路地裏だ。
 小さな雑居ビルに挟まれた都会の暗部。
 明るい陽を透過するアーケード街の屋根の下。
 そのぼんやりとした光すら及ばない闇に支配された空間。
 その隙間は土地と土地の僅かな隙間に生まれた、せいぜい通行人の邪魔にはならないという程度の、ただそれだけの路地だ。

 そこは路地裏とはいえ死角ではなかったし、人目につかないわけではない。むしろ、ポツリと穿たれた暗部に注意を向ける人間は多い。
 事実、陽の高い昼の間、活気付いた足並みが続く中、商店街を行き交う人々の視線が時折そこに向けられる。
 だが不思議なことに、二人の行動を見咎める者は一人も居なかった。
 それどころか、誰一人、彼らに視線を向ける者は居ない。視線を交わす者が居ない。
 路地裏を覗く者は居る。だが、そこに居る二人を注視する者が居ないのだ。

 男は、目の前で揺れる少女の尻に、ついと手を伸ばす。
 一瞬、彼女は身を竦ませて頑なに股を閉じるが、男の指はそんな抵抗は瑣末なものと云わんばかりの力で少女の柔らかい股肉を押しやり、陰部を弄る。

「ひぐっ……」

 男の手の動きに合わせて、少女の股間からグチュグチュと粘液の泡立つ音が鳴る。少女もまた、蜜がしたたり落ちる感覚を前に抵抗を諦めたのか、強張らせていた腰を僅かに緩めた。
 男の指がやわやわとした少女特有の柔らかい肉を押し開き、未だ露出すらしていない陰唇が隠されたスリットを深くなぞる。
 そこは程好く滑り、ほかほかと湯気を孕むかのように熱く湿っていた。

「何だ。すっかり濡れているじゃないか。いやらしい娘だな、まだ小学生になったばかりだろうに」

「あ……やっ……」

「そんなに、オレに抱かれたいのか。ん?」

「ち、ちがう……のっ」

 ぱしん、と乾いた音が響いた。
 男が右の手を少女の頬に放ったのだ。
 瞬間、男の半分もなさそうな彼女の身体は、たったそれだけの衝撃で傾ぐと、人波の中にもんどり打つように転がり飛んだ。
 人波の中に投げ出された少女はそのまま、すがるような視線を周囲に向ける。

「た……助けてっ。おねがい、だれか、助けてぇっ……!!」

 だが、彼女の救いを求める声に耳を傾ける者は一人も居ない。
 それどころか、まるで少女が見えない足枷か何かのように、気味悪げに振舞う。
 少女が必死にしがみ付こうとすればするほど、彼女にしがみ付かれた人々はそれに抗う。
 異変に気付かぬ周囲。己だけに生ずる違和感。その全てを拭おうと、まとわりつく小さな手を懸命に振り払う。
 いや、それすら意識していないのかもしれない。
 それは、まとわりつく羽虫の音を振り払う行為に酷似していた。

 泣き叫ぶ少女と、それに気付かない通行人。
 そして、そんな様子を見てニヤニヤと意地の悪い冷徹な笑みを浮かべている、件の男。
 僅かに長い前髪の下に覗く素顔はまだまだ若い。だが、その瞳だけがギラギラと鈍く光り、ねっとりとして陰湿な気味の悪い視線を少女に向けている。

「無駄だ。無駄だ」

 男は少女の元にツカツカと駆け寄ると、その小さな頭を鷲掴みにして、元の場所にズルズルと引き摺りこんだ。
 少女の身体がアーケード街のタイルにこすれ、僅かに血が滲む度、彼女はか細い悲鳴と嗚咽を洩らす。

「ひっ……いたっ……いたい……あっ……ぐぅっ」

 だが、男はまるで気にする素振りもなく、少女が泣き叫ぶ事に眉も顰めない。
 元の路地に戻ったところで、男は乱暴に彼女の身体を放り投げるように突き飛ばした。

「もうお前は、元の生活には戻れないんだよ」

「ふ……ふぇ……ふぇぇ……ん」

「泣いても無駄だ。お前が選べる道は、オレに逆らって死ぬか、オレに従って生きるか。そのどちらかだ」

「ふぇ……おとうさぁん……お、おかぁさぁん……。もうやだぁ……助けて……助けてよう……」

「なら、そのまま死ね」

 男はぶらりと垂れ下がったペニスを仕舞うと、振り返りもせずに立ち去ろうとする。
 そこに、躊躇も迷いもない。
 まるで、手にした小さなゴミを投げ捨てるかのように何の罪悪感もなく、男は少女を置き去りにしたまま、悠然とした足取りで彼女の前から姿を消す。

「ひっ……い、いや……ま、まって……やだ……ひ、ひとりはいやぁ……!」

 カツカツとタイルを鳴らし男の足元に、少女は泣きじゃくりながら追い縋る。
 だが男は、そんな少女を蹴飛ばすように振り払う。

「捨てられたくなければ、もう一度教えた通りにやってみせろ。オレが望む事をやってみせろ。さあ!」

 男が叫ぶ。だが、誰も視線を寄せることはない。
 ただ、衆人環視の中、彼らの居る場所だけを避けるかのように、人波がさあと自然に分れる。
 本能的か無意識なのかは判らないが、通行人はまるでそこに見えない壁があるかのように、回避する。
 とはいえ、腫れ物を避けるような動きではない。
 ただ漠然と“避けて通らなければならない”と無意識下で認識しているかのように、異常な言動を続ける二人の姿を避けるように歩を進めていた。
 それは二人の言動よりも更に異質で、余りにも非常識な光景だが、誰も咎める者はいなかった。

 それはまるで、男と少女だけが、この世界から切り離されたかのようだった。

 少女は泣きはらした赤い顔のまま、肩を震わせて何とか立ち上がる。
 口の端をきつく結んだ男の足元にふらふらと傅くと、嗚咽混じりの咽喉から振り絞るように声をあげた。

「わ……わたしは、ご主人さまの……どれいです。ど、どうか、わたしをいじめてくださいっ……」

「ようし、立て」

 少女は男の怒気を孕む声に怯えながら、ふらつく足で懸命に立ち上がる。
 男の手が少女の股間に伸び、右手の指がしとどに濡れた少女の陰部に、ずるりとめり込んでいく。
 男の中指と薬指は、僅か第二関節までしか潜り込めない。狭い場所を乱暴に弄られ、少女は顔を顰めた。

「あ……あう……はっ……やあ、う……はうぅ」

「続けろ」

「わ、わたっ……しは……エッチなことが好きな、め、メスどれい……です」

「牝奴隷がしなければいけない事は何だ」

「ご、ご主人さまを、よ、よろこばせることっ……です」

「してみせろ」

 少女は男の声に合わせ、おずおずとした手付きで自分の股間を大きく開いてみせた。
 小さなスリットの中に隠されていた、白ともピンクともつかない珊瑚のような色をした丸い突起が、ぷるりと捲りあがる。
 男はスッと左手を突起に伸ばすと、五ミリにも満たない小さなそれを乱暴に捻り上げた。

「ひっ……!? ひぐっ……うぁ……ああ……ひい!!」

「すっかりと出来あがってるな」

「い……たっ……あうっ、は、くぅ……!!」

「痛いか? 当たり前だ。痛くしているんだからな。いっそ、捻じ切ってしまうか?」

「ひぅ……!? や、いや……ゆるしてっ……くだっ! あ、はう……はっ、ゆっ……あぐ、ふぅっ……!」

「お前ばかりが喜んでいても仕方ないだろう」

「は、はひっ……! ご、ほうしさせて、く、くださっ……ああっ」

 少女は男の両手で股間を乱暴に弄られながらも、懸命にその身体を彼に寄せようとする。
 その都度、男は意地悪く彼女の身体を遠ざけるように、愛撫と呼ぶには余りにも強い指の動きを、更に強める。

「あっ……はひっ……! だ、だめです……っ。そ、んな……っ、ひぃっ」

「ホラホラ、どうした。奉仕しないのか? 牝奴隷がご主人様より先にイッたりしたらどうなるか、解っているよな?」

「はっ……い……はひっ……! ち、ちんちん……さわらせ……て、く、くださいっ! お、おねがっ……」

 男の乱暴な愛撫を退けるように、少女は彼の太股にしがみ付く。
 涙と恥辱に塗れる表情と相反して歓喜に震える身体を何とか押しのけ、男の履いているズボンのジッパーを下ろし、ペニスを取り出す。
 つい先ほど少女が懸命に奉仕していたにも関わらず、一度も果てていなかったせいか、男のペニスはただそれだけの事で、へそにも届くかのように反り上がっている。
 少女は覚束無い手付きで悪戦苦闘の末、ようやく取り出した男のペニスを前に、夢中になって頬張りつく。
 男の乱暴な愛撫が止まっていることなど、まるで気付かず、ただ一心不乱に貪りついた。

「あむ……む……ふぅ……はぁ。は、あ……うんっ……んむっ……んむっ……ん……」

 男は少女を先にイカせないように、ゆるゆると弱い愛撫を続ける。
 ただそれだけの事で少女の瞳は潤み、フェラチオを続ける唇の端からはどろどろと唾液がしたたり落ちていた。

「はふっ……うむっ……うんっ……あ、はっ……。はむっ……く……うんっ……」

 息継ぎする間も惜しむかのように、少女は男のペニスに奉仕し続けていた。
 男のペニスは、少女の腕ほどの長さがある。
 小さな少女の身体では、反りあがった亀頭に口をつけるだけでも精一杯だった。
 それなのに彼女はただ舐めるだけではなく、握っているものの半分もない小さな両の掌を懸命に擦りつけ、彼の射精を早めようとする。

「ぷふっ……。あふっ……む……。んん……んんん……っ。んっ……んむ……」

 少女は己の小さな口に、懸命に男のペニスを含む。
 亀頭から僅か一センチほどしか飲み込めず、ただモゴモゴと舌を動かす。
 年端もいかぬ少女がぎこちなさを残したまま、ディープスロートを懸命に続けようとする姿はとても淫靡だった。

「そろそろ出すぞ」

「ぷふっ……、は……はいっ! だ、出してください! んむっ……うふっ……うんっ、んっ、むっ、んっ」

 少女の口唇が、頭を動かすたびに大きく捲れあがる。
 丸く短い指は拙い動きで、男のペニス全体を懸命に弄る。
 激しい頭の動きに合わせ、目から涙、唇の端からは涎が迸り、それがアーケード越しに降り注ぐ淡い陽の光りに照らされ、ヌラヌラと淫猥に煌く。
 男はそんな少女の恥態をまるで気にする風もなく、ただ何時の間にか怒気に満ちていた表情を、ニヤニヤと下卑た笑みに変えていた。

「んっ、んふ……んっ、むっ、んっ、む……ん……んぐっ……んぅっ!!」

 何の前触れもなく、男のペニスから大量の精液が吹出した。
 咽喉の奥に放たれた反動か、少女が僅かに身を反らすと、まだ残っていた精液のシャワーが、少女の頭や身体に降り注いだ。

「えふっ……、むっ、ふぅ……」

「綺麗にしろ」

「は、はいっ」

 男の声に合わせ、少女は飛び散った精液を一滴も洩らすまいと舐めとる。

「……んっ」

 男の身体についた精液と、アーケードのタイルに塗れた精液を、舌の届く範囲で懸命に舐めとった。

「ようし。次だ。解るな?」

「はい……」

 少女はほんの少し身体を男から離すと、まだ精液のついた身体のまま、股間を大きく開いて見せる。

「せ、精液まみれのどれいのこ……ここに、ご主人さまのおちん……を入れてください」

「いいだろう」

 男は頬の端を目尻に繋がるかと思うほど高く吊り上げ、ニヤリと邪悪な笑みを零した。

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